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ECサイトを作ろうと思ったとき、最初に迷いやすいのが「どのECサービスを使うか」です。
現在はさまざまなECサイト作成サービスがありますが、今回は国内で利用しやすく、制作案件でも候補になりやすい次の4サービスを比較します。
- Shopify(ショッピファイ)
- STORES(ストアーズ)
- カラーミーショップ
- e-shopsカートS
先に結論を言ってしまうと、どれが一番優れているかではなく、何を売り、どこまでEC事業を成長させたいかによって選ぶべきサービスが変わります。
「有名だからShopify」「無料だからSTORES」という選び方はおすすめしません。
ECサイトは作った後の運営期間の方が圧倒的に長いため、料金だけでなく、運営方法・必要機能・デザイン・将来の拡張まで考えて選ぶことが重要です。
- Shopify・STORES・カラーミー・e-shopsカートSを比較
- 料金だけで比較するとどうなる?
- Shopifyとは?
- STORESとは?
- カラーミーショップとは?
- e-shopsカートSとは?
- デザインの自由度で比較
- 管理画面の使いやすさで選ぶなら?
- 小規模ショップならSTORES
- 本格的にEC事業を育てるならShopify
- 国内中心+デザインを作り込みたいならカラーミー
- 既存サイトをEC化するならe-shopsカートS
- BtoB・卸販売をする場合は要注意
- 結局どれを選べばいい?
- ECサービスを料金だけで決めない
- 「どれが一番おすすめ?」という質問自体が少し違う
- 制作会社へ相談する前に整理しておきたいこと
- まとめ|ECサイトは「今」だけでなく「これから」で選ぶ
Shopify・STORES・カラーミー・e-shopsカートSを比較
まずは4サービスの特徴をざっくり比較してみます。
| サービス | 特徴 | 向いているショップ | デザイン自由度 | 拡張性 |
|---|---|---|---|---|
| Shopify | 世界規模のECプラットフォーム | 本格EC・ブランドEC・成長前提 | 高い | 非常に高い |
| STORES | 簡単に始めやすい | 小規模・初めてのEC | 低〜中 | 低〜中 |
| カラーミーショップ | 国産ECで機能と自由度のバランスが良い | 中小企業・国内EC | 高い | 高い |
| e-shopsカートS | 既存サイト+カートという使い方に強い | 独自制作サイト・既存サイトEC化 | 非常に高い※ | 高い |
※e-shopsカートSは、ECサイトそのもののデザイン自由度というより、独自制作したWEBサイトにカート機能を組み合わせられるという意味で自由度が高いサービスです。
料金だけで比較するとどうなる?
代表的なプランを比較すると、サービスによって月額料金だけでなく、決済手数料や販売手数料の考え方も異なります。
| サービス | 代表的なプラン | 月額料金 | 決済・販売関連 |
|---|---|---|---|
| Shopify | Basic | 契約期間により異なる | オンライン決済手数料あり |
| STORES | フリー | 0円 | 決済手数料あり |
| STORES | 有料プラン | 月額料金あり | フリーより決済手数料を抑えられる |
| カラーミーショップ | レギュラーなど | プランにより異なる | 決済手数料あり |
| e-shopsカートS | スタンダードなど | プランにより異なる | 販売手数料0円・決済サービス費用は別途 |
料金や決済手数料、キャンペーン内容は変更されることがあります。
契約時には必ず各サービスの公式サイトで最新料金を確認してください。
月額料金だけを見ると、無料から始められるSTORESは魅力的です。
実際、「まずネットショップを試してみたい」という人には非常に始めやすいサービスです。
ただし、ECサイトでは月額料金だけで判断してはいけません。
売上が増えるほど、月額料金より決済手数料や必要な追加機能の方が重要になる場合があります。
例えば月商が数万円のショップと、月商100万円、500万円のショップでは、1%の手数料差が与える影響もまったく違います。
Shopifyとは?
Shopifyは世界的に利用されているECプラットフォームです。
日本国内向けのECサイトはもちろん、海外販売、SNS販売、POSとの連携など、EC事業を大きくしていくための機能が充実しています。
さらにテーマによるデザイン変更や、アプリによる機能拡張にも対応しているため、小規模なショップから本格的なEC事業まで幅広く利用できます。
Shopifyのメリット
- EC機能が非常に充実している
- 本格的なブランドECを構築できる
- テーマを使ってデザインを作り込める
- アプリによる機能追加が豊富
- 海外販売にも対応しやすい
- SNSやモールなど複数チャネルへ展開しやすい
- 実店舗との連携も可能
- 事業規模が大きくなっても対応しやすい
- APIなどを利用した高度なカスタマイズも可能
Shopifyのデメリット
- STORESほどシンプルではない
- 高度なカスタマイズには専門知識が必要
- 有料アプリを追加するとランニングコストが増える場合がある
- 管理画面やShopify独自の仕組みに慣れが必要
- 小規模ショップにはオーバースペックになることもある
「今すぐ必要な機能」だけでなく、「今後EC事業を大きくしたい」という場合はShopifyがかなり有力です。
逆に、商品を数点販売するだけで、今後も大きな機能追加を予定していないのであれば、Shopifyの強みを十分に活かせない可能性があります。
STORESとは?
STORESの大きな特徴は、ネットショップを始めるハードルが低いことです。
無料からネットショップを開設でき、専門知識がなくても管理画面から商品登録やショップの設定を進められます。
デザインについても、HTMLやCSSを本格的に触らなくてもショップを構築できます。
STORESのメリット
- 月額0円から始められる
- 専門知識がなくても扱いやすい
- ショップ開設までが早い
- 管理画面が比較的わかりやすい
- 実店舗向けのSTORESサービスとも連携しやすい
- 小規模ショップとの相性が良い
STORESのデメリット
- 本格的なデザインカスタマイズには制約がある
- 複雑なEC機能には向かない場合がある
- Shopifyほど拡張性は高くない
- 売上規模によっては決済手数料も含めて比較する必要がある
「まず売れるかわからないからECを試してみたい」という段階なら、STORESは非常に使いやすい選択肢です。
一方で、ブランドサイトとしてデザインを細かく作り込みたい場合は、制作前に実現できる範囲を確認した方がよいでしょう。
カラーミーショップとは?
カラーミーショップは、国内で長く提供されているECサイト作成サービスです。
Shopifyほど大規模な拡張性までは必要ないけれど、STORESより自由に作り込みたいという場合にも候補にしやすいサービスです。
HTML・CSSを使ったデザイン編集にも対応しているため、テンプレートをそのまま利用するだけでなく、ブランドに合わせたECサイトを構築できます。
カラーミーショップのメリット
- 国内サービスなので扱いやすい
- HTML・CSSを編集できる
- デザインの自由度が高い
- フリーページを活用できる
- さまざまな販売方法に対応できる
- 国内向けECとして機能が充実している
- WordPressなどを活用したコンテンツ展開も検討できる
- 小規模から本格的なショップまで対応しやすい
カラーミーショップのデメリット
- 本格的に作り込むにはHTML・CSSなどの知識が必要
- Shopifyほどグローバルなアプリ環境ではない
- プランや追加機能によって料金体系を確認する必要がある
国内向けECで、デザインもしっかり作りたい。
そんな場合にはカラーミーショップはバランスの良い候補です。
「自分たちでも運営したいけれど、ECサイトのデザインもある程度自由に作りたい」という場合は、チェックしておきたいサービスです。
e-shopsカートSとは?
4サービスの中で少し考え方が違うのがe-shopsカートSです。
e-shopsカートSは、すでにあるWEBサイトや独自制作したサイトへショッピングカート機能を追加するという使い方ができます。
ECサービス側のテンプレートにサイト全体を合わせるのではなく、オリジナルで制作したWEBサイトを活かしながらEC機能を導入できるのが特徴です。
e-shopsカートSのメリット
- 販売手数料0円
- 既存WEBサイトをEC化できる
- 独自デザインのWEBサイトと組み合わせやすい
- 定期購入などの販売方法にも対応
- クーポン・レビューなどの機能がある
- 電話サポートがある
- 商品数が多いショップにも対応できる
- オリジナルサイトを主体にしたEC構築ができる
e-shopsカートSのデメリット
- 初期費用が必要なプランがある
- STORESのように無料で気軽に始めるタイプではない
- サイトを独自制作する場合はWEB制作の知識が必要
- Shopifyのようにアプリを追加して拡張していくタイプとは考え方が異なる
デザインしたWEBサイトに「カートだけ組み込みたい」という場合は、e-shopsカートSが面白い選択肢になります。
すでにコーポレートサイトやブランドサイトを持っていて、そのデザインを活かしたままネット販売を始めたい場合にも検討できます。
デザインの自由度で比較
WEB制作側から見ると、かなり重要なのがここです。
| サービス | デザイン自由度 | 特徴 |
|---|---|---|
| Shopify | ★★★★★ | テーマ+カスタマイズでかなり作り込める |
| STORES | ★★☆☆☆ | 簡単だが自由度には限界がある |
| カラーミーショップ | ★★★★☆ | HTML・CSS編集が可能 |
| e-shopsカートS | ★★★★★ | 独自制作サイト+カートという構成が可能 |
ただし、自由度が高ければ高いほど良いわけではありません。
デザインを自由に変更できても、自社で管理できなければ、更新のたびに制作会社へ依頼することになります。
「作れるか」だけでなく「公開後に誰が管理するか」まで考えてサービスを選びましょう。
管理画面の使いやすさで選ぶなら?
ECサイトは制作して終わりではありません。
公開後は日常的に、
- 商品登録
- 在庫変更
- 受注確認
- 発送処理
- 顧客対応
- 価格変更
- キャンペーン設定
などを行います。
そのため、デザインを作る人よりも、実際に毎日操作する担当者が使いやすいかが重要です。
専門知識のない担当者が自社運営することを最優先するなら、STORESは有力な候補です。
Shopifyやカラーミーショップも管理画面から日常運営できますが、設定項目や拡張機能が増えるほど覚えることも増えます。
ECサービスを決める前に、無料体験やデモ画面があるなら、実際に運営する担当者にも触ってもらうことをおすすめします。
小規模ショップならSTORES
例えば、
- ハンドメイド商品を販売したい
- 店舗の商品を少しだけ通販したい
- ECで売れるか試してみたい
- できるだけ固定費をかけたくない
という場合はSTORESから始める方法があります。
最初から高機能なEC環境を構築しても、売上がなければ固定費だけが発生します。
本格的にEC事業を育てるならShopify
逆に、ECを単なる「通販ページ」ではなく、一つの事業として成長させたいのであればShopifyは強力です。
- 商品数を増やす
- 広告を運用する
- SNSと連携する
- 海外へ販売する
- 実店舗と在庫を連携する
- 外部サービスと連携する
- 独自機能を追加する
こうした展開を考えるなら、最初から拡張性の高い基盤を選ぶメリットがあります。
国内中心+デザインを作り込みたいならカラーミー
国内販売が中心で、ブランドサイトとしてデザインにもこだわりたい場合はカラーミーショップも有力です。
HTML・CSS編集ができるため、テンプレートそのままではなく、ブランドに合わせたECサイトを制作できます。
国内事業者向けのECとして長く提供されているため、Shopifyとはまた違った選択肢になります。
既存サイトをEC化するならe-shopsカートS
すでにコーポレートサイトやブランドサイトを持っている場合、サイト全体をECサービスへ作り直す必要があるとは限りません。
既存サイトのデザインやコンテンツを残したまま、商品ページへカート機能を追加する方法もあります。
この使い方ではe-shopsカートSが候補になります。
ECサイト=ECサービスのテンプレートで全部作る、とは限りません。
既存サイト+外部カートという設計もあります。
BtoB・卸販売をする場合は要注意
ECサービス選びで特に注意したいのが、一般消費者向けのBtoC販売と、企業向けのBtoB販売を同時に行うケースです。
例えば、
- 一般客と取引先で販売価格を変えたい
- 卸先だけ購入できる商品がある
- 法人だけ閲覧できる商品ページを作りたい
- 取引先ごとに条件を変えたい
といった運用です。
単純なネットショップなら多くのECサービスで構築できますが、会員ごとの価格設定や限定商品などが入ると必要な機能が一気に複雑になります。
BtoB販売を予定している場合は、サービスを契約する前に「実際にやりたい販売方法が実現できるか」を確認しましょう。
結局どれを選べばいい?
4サービスをかなり単純化すると、次のように考えられます。
| こんな人 | 候補 |
|---|---|
| 初めてECを始める・まず試したい | STORES |
| 本格的にEC事業を成長させたい | Shopify |
| 国内向けでデザイン・機能のバランスを重視 | カラーミーショップ |
| 既存サイトや独自デザインをEC化したい | e-shopsカートS |
| 海外販売を考えている | Shopify |
| 固定費を極力かけずに始めたい | STORES |
| HTML・CSSで国内ECを作り込みたい | カラーミーショップ |
| 既存WEBサイトのデザインを活かしたい | e-shopsカートS |
ECサービスを料金だけで決めない
ECサイトの相談を受けると、最初に月額料金を気にする方は少なくありません。
もちろんランニングコストは重要です。
しかし、本当に考えるべきなのは、
- 誰に売るのか
- 何を売るのか
- 商品数はいくつか
- 月商をどこまで目指すのか
- BtoB販売はあるのか
- 実店舗はあるのか
- 海外販売するのか
- 誰が更新するのか
- どこまでデザインにこだわるのか
- 将来どんな機能を追加する可能性があるのか
です。
月額料金が少し安くても、必要な機能が実現できなければ意味がありません。
逆に、高機能なサービスを契約しても、その機能を使わなければ無駄なコストになります。
「どれが一番おすすめ?」という質問自体が少し違う
ShopifyとSTORESとカラーミーショップとe-shopsカートS。
この中で「結局どれが一番いいの?」と聞きたくなると思います。
しかし、WEB制作の視点では、そもそもその考え方を少し変えた方がいいと思っています。
ECサービスはランキングで選ぶものではなく、事業計画から逆算して選ぶものです。
例えば、小さな店舗が10商品だけ販売するショップと、数年後に数千商品・海外販売まで予定している企業では、最適なシステムが同じになる方が不自然です。
「一番高機能なサービス」ではなく、「自分たちの販売方法に一番合うサービス」を選ぶ。
これがECサイト作成サービス選びで最も重要だと考えています。
制作会社へ相談する前に整理しておきたいこと
ECサイト制作を依頼する場合、最初から「Shopifyでお願いします」とサービスまで決める必要はありません。
むしろ先に、次の内容を整理することをおすすめします。
- 販売する商品
- 商品点数
- 想定する顧客
- BtoC・BtoBの有無
- 必要な決済方法
- 必要な配送方法
- 会員機能の有無
- 定期購入の有無
- 実店舗との連携
- 将来的にやりたいこと
これを制作会社へ伝えた上で、適したECサービスを提案してもらう方が失敗しにくくなります。
ECサービスを先に決めてから「この機能できますか?」と確認していくと、後からサービス自体を変更することになる場合があります。
まとめ|ECサイトは「今」だけでなく「これから」で選ぶ
Shopify、STORES、カラーミーショップ、e-shopsカートSには、それぞれ違った強みがあります。
- STORES:小さく簡単に始めたい
- Shopify:本格的なEC事業へ育てたい
- カラーミーショップ:国内ECで自由度と機能のバランスを取りたい
- e-shopsカートS:既存サイト・独自制作サイトを活かしてEC化したい
どれを選んでも商品を販売すること自体はできます。
しかし、売上が増え、商品が増え、やりたい施策が増えてくると、最初に選んだECシステムの違いが効いてきます。
ECサイトは「とりあえず作れるサービス」ではなく、「自分たちが無理なく運営し、事業を成長させられるサービス」を選びましょう。
料金、デザイン、機能だけを個別に比較するのではなく、販売方法と運営体制、そして数年後の事業まで考えて選ぶことが、ECサイト制作で失敗しないためのポイントです。


