無料でネットショップを始めようとすると、候補に挙がりやすいのがBASE(ベイス)とSTORES(ストアーズ)です。
どちらも月額0円からネットショップを開設できるため、
- BASEとSTORESは何が違う?
- 手数料が安いのはどっち?
- 初心者ならどっちがおすすめ?
- 売上が増えた場合はどちらが得?
と迷っている方も多いと思います。
先に結論を言うと、小規模なネットショップをこれから始めるのであれば、私はSTORESの方をおすすめしやすいと考えています。
ただし、BASEが悪いサービスという意味ではありません。
BASEには「Pay ID」という独自の購入者向けサービスがあり、STORESとは違った強みがあります。
重要なのは、単純に「月額0円」という部分だけで比較しないことです。
特にBASEは決済手数料とサービス利用料が分かれているため、料金を見るときには少し注意が必要です。
- BASEとSTORESをまず簡単に比較
- 一番注意したいのがBASEの手数料
- BASEは手数料を隠しているの?
- 1万円の商品が売れたらどうなる?
- 1,000円の商品では固定40円の影響も大きい
- じゃあ無料プランならSTORES一択?
- BASEには「Pay ID」という強みがある
- STORESは実店舗を持つ事業者と相性がいい
- STORESは売上が増えたらスタンダードへ移行できる
- どのくらい売れたらSTORESスタンダードがお得?
- BASEにも売上規模向けのグロースプランがある
- デザイン面ではどちらがいい?
- 初心者ならどっちが使いやすい?
- BASEがおすすめなのはこんな人
- STORESがおすすめなのはこんな人
- BASEとSTORES、結局どっちがおすすめ?
- 私ならSTORESを選ぶ
- それでもBASEが合う人はいる
- まとめ|「3.6%対5.5%」だけでBASEとSTORESを比較しない
BASEとSTORESをまず簡単に比較
| 比較項目 | BASE | STORES |
|---|---|---|
| 無料プラン | あり | あり |
| 月額 | 0円〜 | 0円〜 |
| 無料プランの主要決済手数料 | 3.6%+40円+サービス利用料3% | 5.5% |
| 有料プラン | グロースプラン | スタンダード |
| 初心者の始めやすさ | ◎ | ◎ |
| 実店舗との連携 | ○ | ◎ |
| 独自の集客導線 | Pay ID | 店舗向けサービスとの統合 |
どちらも「簡単にネットショップを始められる」という方向性は似ています。
しかし、料金体系や周辺サービスまで見ると違いがあります。
一番注意したいのがBASEの手数料
BASEとSTORESを比較するとき、個人的に一番注意してほしいのがここです。
BASEのスタンダードプランでは、主要な決済方法について「BASEかんたん決済手数料 3.6%+40円」とされています。
この数字だけを見ると、こう思いませんか?
BASEは3.6%で、STORESは5.5%。それならBASEの方が安いじゃん。
しかし、これだけで比較すると正確ではありません。
BASEのスタンダードプランには、決済手数料とは別に「サービス利用料3%」があります。
つまり主要な決済方法では、基本的に次の2つを合わせて考える必要があります。
- BASEかんたん決済手数料:3.6%+40円
- サービス利用料:3%
合わせると、
6.6%+40円
です。
BASEの「3.6%+40円」という数字だけを見て、販売時にかかるコストが3.6%程度だと思わないように注意してください。
BASEは手数料を隠しているの?
ここは誤解のないようにしておきたい部分です。
BASEがサービス利用料を隠しているわけではありません。
公式サイト・ヘルプにも、スタンダードプランでは、
- BASEかんたん決済手数料
- サービス利用料
がそれぞれ発生することは明記されています。
ただ、利用者からすると、「決済手数料」と「サービス利用料」が別々の項目になっているため、決済手数料の数字だけを見てしまう可能性があります。
「BASEは決済手数料3.6%だからSTORESの5.5%より安い」と比較するのは間違いです。
実際に販売したときに差し引かれる費用全体で比較する必要があります。
1万円の商品が売れたらどうなる?
分かりやすく、送料などを考えず1回の注文金額が10,000円だった場合で考えてみます。
BASE スタンダードの場合
- 3.6%:360円
- 1注文あたり:40円
- サービス利用料3%:300円
合計は、
700円
です。
10,000円に対して700円なので、このケースでは実質7%になります。
STORES フリーの場合
主要なクレジットカード決済などでは5.5%なので、
10,000円 × 5.5% = 550円
です。
10,000円の注文なら、BASEは700円、STORESは550円。
この条件ではSTORESの方が150円低くなります。
1,000円の商品では固定40円の影響も大きい
さらにBASEでは1注文あたり40円が加算されるため、商品単価が低いほど割合としての影響が大きくなります。
例えば1,000円なら、
BASE
- 3.6%:36円
- 固定:40円
- サービス利用料3%:30円
合計106円。
実質10.6%です。
STORES
5.5%なら55円です。
低単価商品では「+40円」の影響がかなり大きくなります。
ハンドメイド、小物、雑貨、食品など、比較的単価の低い商品を販売する場合は特に確認しておきたいポイントです。
じゃあ無料プランならSTORES一択?
手数料だけを比較すると、私はSTORESの方が分かりやすく、選びやすいと思います。
STORESのフリープランは月額0円で、ネットショップの主要なクレジットカード・銀行振込・コンビニ決済は5.5%です。
BASEのように「決済手数料+サービス利用料」という二段階ではありません。
料金体系の分かりやすさも、STORESをおすすめしやすい理由の一つです。
ただし、これだけでBASEを候補から外す必要はありません。
BASEには「Pay ID」という強みがある
BASEにはSTORESにはない大きな特徴があります。
それが「Pay ID」です。
BASEで作成したショップの商品をPay IDアプリへ掲載でき、アプリを利用しているユーザーへ商品を見てもらえる可能性があります。
つまり、自分のネットショップだけで販売するのではなく、BASE側が持つ購入者向けサービスにも商品を露出できます。
自分で集客するだけでなく、Pay IDという販売経路を持てるのはBASEの特徴です。
ただし、Pay IDアプリ経由の注文には通常のWebショップ経由とは異なる手数料体系が適用されます。
そのため、Pay IDを利用する場合も「売れたら何%かかるのか」は確認しておきましょう。
STORESは実店舗を持つ事業者と相性がいい
一方、STORESの強みとして個人的に評価したいのが、ネットショップ単体だけのサービスではないことです。
STORESには、
- ネットショップ
- キャッシュレス決済
- POSレジ
- 予約
- モバイルオーダー
など、店舗運営に関係する複数のサービスがあります。
特に実店舗とネットショップの両方を運営する事業者にとっては、この連携が魅力になります。
店舗+ECという運営を考えているなら、STORESはかなり有力な候補です。
STORESは売上が増えたらスタンダードへ移行できる
STORESは無料のフリープランだけではありません。
スタンダードプランでは、ネットショップの主要決済手数料が3.6%になります。
2026年8月時点では、スタンダードプランは年契約の場合月額3,300円(税込)です。
つまり、
- まずフリーで始める
- 売上が増える
- 手数料負担が大きくなる
- スタンダードへ変更する
という成長に合わせた使い方ができます。
小さく始めて、売れるようになったら固定費を払って手数料を下げる。
この流れが非常に分かりやすいのもSTORESの特徴です。
どのくらい売れたらSTORESスタンダードがお得?
単純計算してみましょう。
フリープランの主要決済が5.5%、スタンダードが3.6%なら、その差は1.9ポイントです。
月額3,300円をこの差で回収する売上は、
約17万4,000円
です。
つまり、対象となる決済だけで単純比較するなら、月商が17〜18万円程度を超えてくると、スタンダードの月額料金を払っても決済手数料差で回収できる計算になります。
実際には決済方法や契約条件などによって変わるため、これはあくまで単純計算の目安です。
BASEにも売上規模向けのグロースプランがある
もちろんBASEにも、売上規模が大きくなったショップ向けのグロースプランがあります。
そのため、
BASEはずっと6.6%+40円だから高い
と考えるのも正しくありません。
売上規模が大きくなれば、BASEでもプラン変更によって販売コストを抑えられます。
BASEとSTORESのどちらも、「無料で始めるプラン」と「売上が増えたショップ向けプラン」を持っています。
だからこそ、無料プランだけでなく、売上が増えた後まで考えて比較することが重要です。
デザイン面ではどちらがいい?
BASEとSTORESは、ShopifyやフルスクラッチのECサイトと比べると、どちらも簡単にネットショップを作ることを重視したサービスです。
そのため、完全オリジナルのWEBサイトと同じように何でも自由にデザインできるわけではありません。
ただ、専門知識がなくてもショップらしいデザインを作りやすいというメリットがあります。
デザインの自由度だけを最優先するのであれば、BASEとSTORESだけでなく、Shopifyやカラーミーショップなども含めて比較した方がいいでしょう。
初心者ならどっちが使いやすい?
これはどちらも比較的使いやすいサービスです。
ただ、私ならネットショップを初めて運営する事業者にはSTORESを先に提案します。
理由は、
- 月額0円から始められる
- 料金体系を理解しやすい
- ネットショップの基本機能が揃っている
- 売上が増えたらスタンダードへ移行できる
- POS・キャッシュレス決済など店舗運営にも広げられる
からです。
「まずECを始めたい。でも今後どうなるか分からない」という事業者にはSTORESが非常に扱いやすいと思います。
BASEがおすすめなのはこんな人
- BASEのサービスや管理画面が使いやすいと感じる
- Pay IDへの商品掲載を活用したい
- BASE Appsなどの機能を活用したい
- BASEでの運営実績やノウハウがすでにある
- BASEのショップ環境が自分の商品に合っている
特にPay IDは、STORESとの比較でBASEを選ぶ明確な理由の一つです。
STORESがおすすめなのはこんな人
- 初めてネットショップを開設する
- できるだけ固定費をかけたくない
- 料金体系がシンプルな方がいい
- 低単価の商品を販売する
- 実店舗も運営している
- 将来的にPOSやキャッシュレス決済もまとめたい
- 売上に合わせて有料プランへ移行したい
この条件なら、私はSTORESを選びます。
BASEとSTORES、結局どっちがおすすめ?
かなり単純化すると、こんな感じです。
| 重視すること | おすすめ |
|---|---|
| 初めてのネットショップ | STORES |
| 無料で始めたい | どちらも可能 |
| 無料プランの販売コスト | STORES |
| 料金体系の分かりやすさ | STORES |
| 低単価商品の販売 | STORES |
| 実店舗との連携 | STORES |
| Pay IDからの販売導線 | BASE |
| BASE独自のサービスを活用 | BASE |
私ならSTORESを選ぶ
BASEとSTORESのどちらを選ぶか聞かれたら、特別な理由がなければ私はSTORESをおすすめします。
最大の理由は、単純に「手数料が安いから」だけではありません。
- 料金体系が理解しやすい
- 無料から始められる
- 有料プランへの移行が分かりやすい
- 実店舗との連携に強い
- EC以外の店舗運営にも広げられる
という、事業者が実際に運営していくときの分かりやすさを評価しています。
特にBASEについては、「決済手数料3.6%+40円」という数字だけで比較せず、サービス利用料3%まで含めて判断した方がいいでしょう。
ECサービスを比較するときは、「決済手数料」という名前の数字ではなく、商品が1個売れたとき最終的にいくら差し引かれるのかを見ることが重要です。
それでもBASEが合う人はいる
一方で、BASEにはPay IDという独自の販売経路があります。
そのメリットを活かせるショップなら、BASEを選ぶ理由は十分にあります。
ECサービス選びで重要なのは、ランキングで1位のサービスを選ぶことではありません。
自分の商品、販売方法、売上規模、実店舗の有無に合ったサービスを選ぶ。
これが一番重要です。
まとめ|「3.6%対5.5%」だけでBASEとSTORESを比較しない
BASEとSTORESは、どちらも月額0円から始められるネットショップ作成サービスです。
しかし、料金を比較するときには注意が必要です。
- BASE スタンダード:主要決済3.6%+40円 + サービス利用料3%
- STORES フリー:主要決済5.5%
BASEの「3.6%」とSTORESの「5.5%」だけを比較すると、実際の販売コストを正しく比較できません。
私は、これから初めてネットショップを始める小〜中規模事業者なら、まずSTORESを候補にします。
一方、Pay IDなどBASE独自の販売環境を活用したい場合はBASEにもメリットがあります。
月額料金だけでも、決済手数料の表面上の数字だけでもなく、「実際に売れたときにいくら残るのか」「今後どんな販売をしたいのか」まで考えて選びましょう。


