サーバーとドメインは自分で契約すべきって話

WEB制作

1. なぜ制作会社任せにすると危険なのか

ホームページ制作を依頼するときに、「サーバーとドメインはこちらでまとめて管理します」と言われることがあります。
一見便利に思えますが、これは非常に危険な契約形態です。

なぜなら、サーバーとドメインの契約名義が制作会社になっていると、次のような問題が起こるからです。

  • 解約・移転を希望してもデータを渡してもらえない

  • 契約解除時にドメインを失う

  • サーバー仕様が不明で引き継ぎ困難

  • 担当者が退職・倒産したら連絡が取れない

つまり、自社サイトの実質的な「所有権」を他人に握られてしまうのです。
制作会社が悪意を持っていなくても、構造的にトラブルが起きやすい仕組みになっています。


2. サーバー・ドメインを自分で契約するメリット

所有権が明確になる

サーバー・ドメインを自分名義で契約すれば、自社サイトの所有権が明確になります。
万が一、制作会社を変更しても、契約を自分で続ければサイトはそのまま運用可能です。

乗り換え・移行がスムーズ

WordPressなどのCMSを利用している場合、制作会社を変更してもデータをスムーズに移せます。
サーバーのログイン情報さえあれば、他の業者に引き継ぎが容易です。

コスト構造が透明

自分で契約すれば、
「サーバー代:月500〜1,000円」「ドメイン代:年1,000円前後」など、
実際にかかる費用を明確に把握できます。
制作会社に任せると「月額1万円(中身はサーバー代+名義管理手数料)」など、不透明なケースも少なくありません。

セキュリティ管理が安心

サーバーの管理権限を自分で持つことで、

  • 不要なアカウント削除

  • パスワード変更

  • 二段階認証の設定
    など、自社の情報を自社で守ることができます。


3. よくあるトラブル事例

ドメインを取り戻せない

制作会社が「example.com」を自社名義で取得しており、契約終了後に譲渡してもらえずドメインを失うケース。
長年積み上げたSEO評価がゼロになることもあります。

サーバーが停止しても復旧できない

管理会社と連絡が取れず、契約更新切れでサイトが停止。
管理画面にもログインできず、復旧まで数週間かかるケースも。

月額費用が不透明

「サーバー保守費」として毎月数千円〜1万円支払っているのに、実際はほとんど何もしていない。
自分で契約していれば、年間で大幅にコスト削減できたケースもあります。


4. おすすめの契約・管理方法

サーバーは自社契約で

代表的な国内サーバー会社:

ドメインも自分名義で取得

取得時に、契約者名・メールアドレスが自社のものであることを必ず確認しましょう。

情報は社内で共有

  • ID・パスワードをパスワード管理ツールで保管

  • 担当者が変わっても引き継げるようにする


5. ドメインとサーバーの紐づけの基本

ドメインとサーバーは別々のサービスですが、「DNS設定」で結びつけます。
一般的な手順は以下の通りです。

  1. サーバーを契約し、ネームサーバー情報を確認

  2. ドメイン管理画面にその情報を設定

WordPressを使う場合は、サーバーの「簡単インストール機能」で立ち上げればすぐに公開できます。
初回だけ少し設定が必要ですが、一度覚えれば誰でもできます。


6. まとめ:サイトの“所有者”はあなた自身であるべき

ホームページは、会社の顔であり資産です。
その基盤となるサーバーとドメインを他人に預けるのは、
言い換えれば「自分の家の土地を他人名義にしている」ようなもの。

契約手続き自体は難しくありません。
今後の自由度・コスト・安全性を考えれば、自分で契約しておくのが最も賢明な選択です。

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