AIでコードを書くことが当たり前になってきた中で、よく比較されるのがOpenAIの「Codex」とAnthropicの「Claude Code」です。
少し前までは「Claude Codeは本格的な開発者向け」「Codexはまだこれから」といった印象もありましたが、2026年現在は状況がかなり変わっています。
Codexにはデスクトップアプリがあり、Claude CodeにもGUI環境があります。どちらも複数のAIエージェントを動かしたり、長時間の開発作業を任せたりできるようになっています。
先に結論を言うと、2026年現在は「Claude Code一択」と言えるほど単純ではありません。
ChatGPTを普段から使っている人や、ターミナル中心ではなくGUIでAIに開発を任せたい人なら、Codexもかなり有力な選択肢です。
今回は、CodexとClaude Codeで何が違うのか、WEB制作やサービス開発で使うならどちらを選べばいいのかを整理してみます。
CodexとClaude Codeの違いをざっくり比較
まずは2026年9月時点の主な違いをざっくり比較します。
| 項目 | Codex | Claude Code |
|---|---|---|
| 提供元 | OpenAI | Anthropic |
| デスクトップ環境 | ○ | ○ |
| CLI | ○ | ○ |
| IDE連携 | ○ | ○ |
| Web利用 | ○ | ○ |
| 複数エージェント | ○ | ○ |
| 定期実行・自動化 | Automations | Routines |
| 特徴 | ChatGPTとの一体感・GUI・Skills | 開発環境との幅広い連携・エージェント開発 |
こうして見ると、できること自体はかなり近づいています。
以前のように、
- Claude Code=ターミナルで使う本格派
- Codex=ChatGPTのおまけ的なコーディング機能
という分け方は、もう実態と合わなくなってきています。
Codexとは?2026年はかなり別物になっている
CodexはOpenAIが提供するAIコーディングエージェントです。
コードを提案するだけではなく、実際のプロジェクトを読み込み、ファイルを編集し、複数ファイルにまたがる修正やリファクタリング、テストなどをAIへ任せられます。
現在は主に、
- ChatGPT
- デスクトップアプリ
- Codex CLI
- IDE拡張機能
- クラウド環境
などから利用できます。
Codexの強みは「AIに仕事を振る」感覚
個人的に現在のCodexで大きいと思うのが、単なるコード補完ではなく、複数のAIエージェントへ仕事を割り振る方向へ進んでいることです。
たとえば、
- 1つのエージェントにフロントエンドを修正させる
- 別のエージェントに不具合を調査させる
- さらに別のエージェントにテストをさせる
といった並行作業ができます。
GitのWorktreeを使って作業環境を分けられるため、複数エージェントが同じプロジェクトで同時に作業することも想定されています。
SkillsとAutomationsも大きい
Codexには「Skills」という仕組みもあります。
毎回細かく指示するのではなく、自分や会社の作業ルール、開発方法、使用ツールなどをAIに持たせて、繰り返し利用するための仕組みです。
さらにAutomationsを使えば、決められた作業を定期的に実行させることもできます。
つまりCodexは、
「AIにコードを書かせるツール」から、「AIスタッフへ開発作業を任せる環境」へ変わってきている
と考えたほうが近いと思います。
Claude Codeとは?もはやターミナル専用ではない
Claude CodeはAnthropicが提供するAIコーディングエージェントです。
もともとはターミナルから利用するCLIツールとして登場したため、今でも「黒い画面を使えるエンジニア向け」という印象を持っている人もいると思います。
ただし、2026年現在はかなり変わっています。
Claude Codeは、
- ターミナル
- Web
- デスクトップ
- VS Code
- JetBrains
- GitHub
- Slack
- iOS・Android
など、かなり幅広い環境から利用できます。
「Claude Codeを使いたいならターミナル操作を覚えなければならない」という情報は、2026年現在ではかなり古くなっています。
Claude Codeも複数エージェント化が進んでいる
Claude Codeも、単独のAIと1対1でやり取りするだけではありません。
大きなタスクを複数のサブエージェントへ分解して処理する仕組みや、複数セッションを管理する機能が追加されています。
さらに「Routines」を使えば、指定した処理をスケジュールやイベントをきっかけに動かすこともできます。
このあたりを見ると、CodexとClaude Codeはかなり似た方向へ進化していることがわかります。
料金はどう違う?
Codexの料金
Codexは現在、ChatGPTの各プランから利用できます。
FreeやGoを含めて利用できますが、実際にどこまで使えるかは契約プランや使用量によって異なります。
PlusやProなどChatGPTをすでに契約している場合は、まず現在のプラン内でCodexを試してみるのがよいと思います。
上限を超えて利用する場合は追加クレジットを購入できる仕組みも用意されています。
Claude Codeの料金
Claude CodeはClaudeの有料プランに含まれます。
- Pro:年払いなら月換算17ドル、月払い20ドル
- Max 5x:月100ドル
- Max 20x:月200ドル
といったプランがあります。
当然ですが、AIコーディングは大量のコードを読み込ませたり、長時間動かしたりすると利用量も増えます。
料金だけで判断するより、「自分がすでにChatGPTとClaudeのどちらを契約しているか」も含めて考えた方がよいです。
普段からChatGPT PlusやProを使っている人が、Claude Codeを使うためだけにClaudeも契約すると、AIサービスの固定費が増えていきます。
CodexとClaude Code、結局どっちがいい?
ここが一番気になるところだと思います。
ただ、私は「こっちのAIのほうが絶対に賢い」という選び方は、あまりおすすめしません。
AIモデルは数か月どころか数週間単位で更新されます。
今日優れているモデルが、半年後も優れているとは限りません。
それよりも、自分の仕事の流れにどちらが入りやすいかで判断したほうがよいと思います。
Codexがおすすめな人
- 普段からChatGPTを使っている
- ChatGPTの中で仕事をまとめたい
- ターミナルよりGUIのほうがとっつきやすい
- 複数エージェントへ並行して仕事を任せたい
- SkillsやAutomationsを使って作業を仕組み化したい
- WEB制作だけでなく資料作成や画像などもAI環境をまとめたい
特にChatGPTを普段の仕事でも使っている人なら、Codexを一度試す価値はかなり高いと思います。
Claude Codeがおすすめな人
- すでにClaudeをメインで使っている
- Claude CodeのCLIを使った開発フローに慣れている
- VS CodeやJetBrainsなど開発環境との連携を重視する
- GitHubやSlackなど複数サービスと組み合わせたい
- 大きなコードベースをAIエージェントに長時間扱わせたい
Claude Codeはもともと開発者からの評価が高かったこともあり、従来からClaude Code中心で環境を作っている人が、無理にCodexへ移る必要もありません。
WEB制作者ならどちらを選ぶ?
WEB制作の仕事で考えると、個人的には「どちらがコードを書いてくれるか」だけで比較する必要はなくなってきたと思います。
HTML、CSS、JavaScript、PHPなどを書くこと自体は、今後さらにAIが得意になっていくでしょう。
重要になるのは、
- 何を作るのか
- どんな構成にするのか
- どの方法で実装するのか
- AIが出したコードが正しいのか
- 問題が起きた時にどこを直すのか
- お客様にとって本当に必要な機能なのか
を判断する側の能力です。
AIがコードを書けることと、コーディングの知識が不要になることは別の話です。
むしろCodexやClaude Codeが高性能になるほど、「何を指示すればよいか」「出来上がったものが正しいか」を判断できる人との差は広がると思います。
「AIで誰でもWEBサービスを作れる」は半分正しい
CodexやClaude Codeを使えば、以前ならエンジニアへ依頼しなければ作れなかったようなものを、一人で作れる可能性は確実に高くなっています。
簡単なWEBサービスや業務ツールなら、アイデアを伝えて、AIと相談しながら形にしていくこともできます。
これはかなり大きな変化です。
一方で、実際にサービスとして公開するなら、
- セキュリティ
- データベース
- 認証
- バックアップ
- サーバー
- 決済
- 保守
- 障害対応
なども考える必要があります。
AIが作ってくれたから、そのまま公開して大丈夫という話ではありません。
「作れる」と「安全に運用できる」は別です。
ここはWEBサイト制作でも同じです。
今から始めるなら、まず両方触ってみるのが早い
CodexとClaude Codeの比較記事を書いておきながらですが、最終的には実際に両方触ってみるのが一番早いと思います。
特に現在は、どちらも以前よりかなり導入しやすくなっています。
同じ簡単なプロジェクトを用意して、
- ページを1枚作らせる
- 既存コードを修正させる
- レスポンシブ対応させる
- 不具合を探させる
- 少し大きめの機能を追加させる
と試してみれば、自分との相性がかなり分かります。
AIはスペック表だけでは判断しにくく、指示の出し方や作業内容によって使いやすさがかなり変わります。
まとめ|2026年はCodexもClaude Codeも「AI開発環境」になっている
CodexとClaude Codeは、どちらも単なるコード生成AIではなくなっています。
2026年現在は、複数のAIエージェントへ仕事を振り、長時間の作業を任せ、定期処理まで実行させるAI開発環境へ進化しています。
そのため、選び方としては、
- ChatGPT中心で仕事をまとめたい → Codex
- Claude中心の開発環境をすでに作っている → Claude Code
くらいから考えてよいと思います。
少なくとも「本格的に開発するならClaude Code、Codexでは無理」という状況ではなくなっています。
WEB制作者や一人でサービスを作りたい人にとっては、AIツールそのものを選ぶこと以上に、AIへ何を任せ、自分がどこを判断するのかを考えることのほうが、これからは重要になってくるのではないでしょうか。


