Google検索でAIによる回答が表示される機会がかなり増えてきました。
検索結果の上部に表示されるAI Overviewだけでなく、2025年から日本語でも使えるようになったAI Modeがあります。
WEBサイトを運営している側として気になるのが、
- 自分の記事はAI Overviewに使われているのか
- AI Modeに自社サイトが表示されているのか
- AI検索からどのページが評価されているのか
- 普通のGoogle検索とAI検索をどう分析すればいいのか
というところだと思います。
これまではSearch Consoleを見ても、AI OverviewやAI Modeだけを明確に切り分けることが難しい状態でした。
しかし2026年、Google Search Consoleに「生成AIパフォーマンスレポート(Generative AI performance report)」が追加されました。
2026年8月31日から、Googleは生成AIパフォーマンスレポートを全世界のWebサイトへ展開しています。
今回は、この新しいレポートで何が分かるのか、どこを見ればいいのか、そしてAI検索時代のSEOをどう考えればいいのかを整理します。
- Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートとは?
- AI OverviewとAI Modeの違い
- 生成AIレポートでは何が分かる?
- 「AI検索から何クリックされたか」は分かる?
- 通常のSearch ConsoleにもAI検索のデータは入っている
- 生成AIレポートが表示されない場合は?
- どの記事がAIに表示されているか確認する
- AI検索では「検索順位」だけを見ても足りなくなる
- ではAI検索用のSEOが必要なの?
- llms.txtを置けばAI SEOに強くなる?
- AI検索で重要になるのは「普通の情報ではない記事」
- AIに答えを取られたらWEBサイトへのアクセスは減る?
- Search ConsoleとGA4を一緒に見る
- 2026年8月31日からAI検索への掲載を自分で制御できる
- AI検索から除外した方がいい?
- AI検索への掲載とAI学習は別
- 2026年のSEOで確認したい3つのレポート
- 「SEOは終わった」ではなく、SEOで見るものが増えた
- まとめ|AI検索への表示もSearch Consoleで確認する時代になった
- 参考:Google公式情報
Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートとは?
生成AIパフォーマンスレポートは、Google検索の生成AI機能に自分のWebサイトがどれくらい表示されたのかを確認するためのレポートです。
2026年6月3日にGoogleが発表し、その後段階的に提供範囲が拡大され、2026年8月31日には全世界へ展開されました。
現在対象となっているGoogle検索の生成AI機能は、
- AI Overviews
- AI Mode
です。
Googleは今後、検索機能の進化に合わせて対象を追加する可能性があるとしています。
AI OverviewとAI Modeの違い
まず簡単に整理しておきます。
AI Overview
通常のGoogle検索結果の中に表示されるAIによる概要です。
検索した内容についてAIが複数の情報をまとめ、その回答とともに参考となるWebサイトへのリンクを表示します。
AI Mode
AI Modeは、より複雑な質問をAIと対話しながら掘り下げていく検索機能です。
日本語版は2025年9月9日から順次提供が開始されました。
従来の検索が、
「キーワードを入力 → 検索結果からサイトを選ぶ」
という流れだったのに対して、AI Modeでは、
「質問する → AIが調査・整理 → 必要に応じて参照サイトを見る」
という使われ方が増えています。
Google検索そのものが「検索結果一覧」から「回答+情報探索」へ変わってきています。
生成AIレポートでは何が分かる?
2026年9月時点の生成AIパフォーマンスレポートでは、主にインプレッションを確認できます。
つまり、AI OverviewやAI Modeの中で自サイトへのリンクがユーザーに表示された回数です。
確認できる主な項目
| 項目 | 分かること |
|---|---|
| インプレッション | AI検索で自サイトが表示された回数 |
| ページ | どのURLがAI検索に表示されたか |
| 国 | どの国から表示されたか |
| デバイス | PC・スマホ・タブレット別 |
| 日付 | 表示回数の推移 |
日付については、日・週・月などの単位で推移を見ることができます。
「AI検索から何クリックされたか」は分かる?
ここは注意が必要です。
2026年9月時点の生成AI専用レポートは、基本的にAI検索上でのインプレッションを見るためのレポートです。
通常のSearch Consoleパフォーマンスレポートのように、
- クリック数
- CTR
- 平均掲載順位
をAI専用レポートですべて確認できるわけではありません。
「AI Overviewから月100クリック来た」のような詳細分析がそのままできるレポートではありません。
Googleも、今後ユーザーの要望を見ながら追加指標を検討するとしています。
現状は、
「自サイトがGoogleのAI検索でどれくらい参照・表示されているかを見る」
ためのものと考えると分かりやすいでしょう。
通常のSearch ConsoleにもAI検索のデータは入っている
少しややこしいのですが、AI OverviewやAI Modeのデータが今までSearch Consoleに存在しなかったわけではありません。
Google公式によると、AI機能での表示やクリックは従来からSearch Consoleの検索タイプ「Web」のパフォーマンスデータへ含まれています。
今回追加されたのは、その中から生成AI機能での表示状況を専用レポートとして確認できる機能です。
通常レポート=Google検索全体の成果を見る
生成AIレポート=AI検索内での露出を見る
という使い分けが分かりやすいと思います。
生成AIレポートが表示されない場合は?
Search Consoleを開いても生成AIレポートが見つからない場合があります。
Google公式では、理由のひとつとして生成AI機能で十分なインプレッションが発生していない可能性を挙げています。
つまり、レポート機能自体が全世界へ展開されていても、AI OverviewやAI Modeへの表示実績がほとんどないサイトではデータが出ない場合があります。
そのため、
「うちだけ機能が追加されていない」
とすぐ判断する必要はありません。
どの記事がAIに表示されているか確認する
このレポートで個人的に一番重要なのはページ別の表示回数だと思います。
サイト全体で1万回表示されたという数字だけを見ても、改善にはつながりにくいからです。
ページ別に見ることで、
- どんなテーマの記事がAIに拾われているか
- 古い記事でも表示されているものはあるか
- 検索順位が高くなくてもAIには表示される記事があるか
- 専門的な記事が評価されているか
などを分析できます。
たとえばDIBLOGなら、
- WordPressの具体的な設定方法
- サービス比較
- 料金や制度の解説
- WEB制作の実務ノウハウ
のうち、どのタイプの記事がAI検索へ出やすいのかを見ることができます。
AI検索では「検索順位」だけを見ても足りなくなる
これまでSEOでは、
- 検索順位
- クリック数
- CTR
- 検索キーワード
を見るのが基本でした。
もちろん、これからも重要です。
ただしAI OverviewやAI Modeが増えてくると、
「何位にいるか」だけではサイトの検索露出を判断しづらくなります。
検索結果1ページ目に並んでいなくても、AIによる回答の参考リンクとして表示される可能性があるからです。
SEOは「10位以内に入る競争」だけではなく、「Googleが回答を作るときの参考情報になる競争」も加わってきたと考えた方がよさそうです。
ではAI検索用のSEOが必要なの?
AI検索が増えると、
- AEO
- GEO
- AI SEO
- LLMO
など、さまざまな言葉が出てきます。
新しいSEOサービスとして提案されているケースもあります。
ただしGoogle自身の2026年の公式見解は、かなりシンプルです。
AI OverviewやAI Modeに表示されるためだけの特別なSEOは必要ない。
Googleは、生成AI検索についても従来のSEOの基本が引き続き重要だとしています。
具体的には、
- Googleがクロールできる
- インデックスされている
- 内部リンクでページを発見できる
- ユーザーにとって役立つ独自コンテンツを作る
- テキストとして重要な情報を掲載する
- ページ体験を良くする
- 構造化データと実際のページ内容を一致させる
といった基本です。
llms.txtを置けばAI SEOに強くなる?
最近よく聞くのがllms.txtです。
AIにWebサイトの情報を読み取らせやすくするためのファイルとして紹介されることがあります。
しかしGoogleは2026年の公式ドキュメントで、Google検索の生成AI機能について、
llms.txtやAI専用の特殊なマークアップは必要ない
と明確にしています。
「llms.txtを入れればAI Overviewに出やすくなる」とGoogleが公式に認めているわけではありません。
他のAIサービス向けに利用すること自体は構いませんが、GoogleのAI検索対策として必須ではありません。
AI検索で重要になるのは「普通の情報ではない記事」
Googleは生成AI向けの公式ガイドで、独自性があり、専門家や経験に基づいた価値あるコンテンツを作ることを推奨しています。
これは、今までのSEOでも言われてきたことです。
しかし生成AI時代には、さらに重要になると思います。
たとえば、
「WordPressとは何ですか?」
だけの記事なら、AIがWeb上の大量の情報から簡単に回答できます。
一方、
- 実際にトラブルが起きた原因
- 具体的な設定方法
- 複数サービスを使った比較
- 実務で失敗したポイント
- 数字を使った検証
- 実際の運用経験
などは、そのサイトだから提供できる情報です。
AI時代ほど「ネットにすでに100回書かれている話」を101回目として書く価値は下がっていくと思います。
AIに答えを取られたらWEBサイトへのアクセスは減る?
これはサイト運営者なら当然気になります。
検索結果上でAIが答えてしまえば、ユーザーがWebサイトを開く必要がなくなるケースはあります。
いわゆるゼロクリック検索です。
一方、GoogleはAI Overview経由でサイトをクリックしたユーザーについて、通常の検索結果から訪問するユーザーよりもサイトで長く滞在する傾向があるとしています。
つまり、
- 単純な疑問 → AIだけで解決
- 詳しく知りたい人 → 情報源のサイトへ移動
という使い分けが進んでいく可能性があります。
アクセス数だけを見るのではなく、
- 問い合わせ
- 購入
- 滞在時間
- 再訪問
- 指名検索
なども合わせて見ることが重要になるでしょう。
Search ConsoleとGA4を一緒に見る
生成AIレポートだけでは、サイトへ来た後の行動までは分かりません。
そこでGoogle Analytics 4も合わせて確認します。
Search Consoleでは、
「Google検索上でどう見つけられたか」
を見る。
GA4では、
「サイトに来た後に何をしたか」
を見る。
この役割分担はAI検索時代でも基本的には変わりません。
表示回数が増えたかではなく、最終的に仕事や売上につながっているかまで見ることが大切です。
2026年8月31日からAI検索への掲載を自分で制御できる
もうひとつ2026年に大きく変わった点があります。
Search Consoleには、生成AI検索に自サイトを含めるかどうかを設定するSearch generative AI controlも追加されています。
2026年8月31日から全世界へ展開されています。
Search Consoleの設定から、
- AI検索へ含める
- AI検索から除外する
をサイト単位で管理できます。
初期設定ではAI検索への掲載が有効です。
AI検索から除外した方がいい?
個人的には、通常の企業サイトやブログであれば、特別な理由がない限りすぐに除外する必要はないと思います。
除外すると、
- AI Overview
- AI Mode
- Google Discoverの生成AI機能
に自サイトへのリンクやコンテンツが表示されなくなります。
当然、そこから得られる可能性のあるアクセスや認知もなくなります。
AI検索自体が今後どの程度サイト流入につながるかは、まだ変化の途中です。
まずは生成AIレポートを使って実際の露出を確認してから判断した方がよいでしょう。
AI検索への掲載とAI学習は別
ここは少し分かりにくいところです。
Search Consoleの生成AIコントロールは、Google検索のAI OverviewやAI Modeなどに自サイトを表示するかどうかを管理するものです。
AIモデルの学習利用を制御する設定とは別です。
GoogleはAI学習に関する制御にはGoogle-Extendedを利用すると説明しています。
「AI検索への掲載」と「AIモデルの学習」は同じ設定ではありません。
2026年のSEOで確認したい3つのレポート
今後Search Consoleを見るときは、大きく3つの視点で考えると分かりやすいと思います。
1.通常検索のパフォーマンス
- クリック
- 表示回数
- CTR
- 平均掲載順位
- 検索クエリ
2.生成AIパフォーマンス
- AI検索での表示回数
- 表示されたページ
- 国
- デバイス
- 推移
3.GA4
- セッション
- ユーザー
- 滞在
- コンバージョン
- 問い合わせ・購入
この3つを合わせて見ることで、Google検索からサイトへの流れをより正確に把握できます。
「SEOは終わった」ではなく、SEOで見るものが増えた
AI検索が登場するたびに、
「SEOは終わる」
という話が出てきます。
しかしGoogle自身は2026年現在も、生成AI検索についてSEOの基本は引き続き有効だと説明しています。
AI OverviewもAI Modeも、Googleの検索インデックスやランキングシステムを利用して情報を探しています。
つまり、
- クロール
- インデックス
- コンテンツ品質
- 内部リンク
- ページ体験
- 信頼性
といった従来のSEOが不要になったわけではありません。
SEOがなくなるというより、「青い10本のリンクだけを見るSEO」では足りなくなってきたという方が近いと思います。
まとめ|AI検索への表示もSearch Consoleで確認する時代になった
2026年8月31日から、Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートが全世界へ展開されました。
これにより、
- AI Overview
- AI Mode
で自分のサイトがどれくらい表示されているのかを確認できるようになりました。
現時点では主にインプレッションを確認するレポートで、AI専用のクリックや検索クエリなど、従来のSearch Consoleと同じだけの詳細データが見られるわけではありません。
それでも、
「GoogleのAIが自サイトのどのページを情報源として表示しているのか」
を公式データで確認できるようになった意味はかなり大きいと思います。
そしてGoogleの公式見解を見る限り、AI検索だからといって特別な裏技を探す必要もありません。
- 役立つ情報を書く
- 実際の経験を書く
- 独自情報を入れる
- Googleが読み取れるサイトを作る
- ユーザーが使いやすいページにする
というSEOの基本は変わっていません。
新しい「AI SEO」のテクニックを追い回す前に、Search Consoleで自分のサイトが実際にAI検索へ表示されているのかを見る。
まずはそこからでいいと思います。


