ホームページのリース契約は危険?月額3万円×5年で後悔しないための確認ポイント

デザイン会社選定

ホームページ制作の営業で、こんな提案を受けることがあります。

「初期費用は0円です」
「月々3万円だけでホームページが持てます」
「制作費を一括で払う必要はありません」

数十万円、100万円といったホームページ制作費を一括で支払うより、月額数万円なら始めやすく感じます。

ただし、そこで必ず確認したいのが、その契約が単なる月額サービスなのか、それとも数年間のリース契約なのかという点です。

同じ「毎月支払うホームページ」でも、契約の中身はまったく違います。

この記事の結論

ホームページを月額で利用すること自体が悪いわけではありません。注意したいのは、総支払額・契約期間・中途解約・サイトやドメインの扱いを理解しないまま長期契約を結ぶことです。

ホームページの「リース契約」とは?

一般的なリースは、リース会社が設備などを購入し、それを利用者が一定期間借りて毎月リース料を支払う仕組みです。

コピー機、複合機、パソコン、業務用設備などでは昔から利用されています。

一方、ホームページは物理的な機械ではありません。

そのため、いわゆる「ホームページのリース契約」では、ホームページそのものだけではなく、更新用ソフトウェアやパソコン、システムなどを組み合わせて契約するケースがあります。

ここで重要なのは、

「ホームページ制作を月々払いしているだけ」

と思っていたら、実際には別のリース会社との長期契約になっていた、という状態を避けることです。

月額制ホームページとリース契約は同じではない

ここは混同されやすいところです。

最近は、

  • 初期費用0円
  • 月額1万円
  • 制作・サーバー・保守込み

といったホームページ制作サービスもあります。

しかし、月額払いだからといって、すべてがリース契約ではありません。

制作会社との月額利用契約やサブスクリプション契約であれば、契約期間や解約条件はそのサービス独自のものです。

逆に、リース会社が契約に入っている場合は、一般的なホームページの月額サービスとは契約構造が異なります。

「月額いくら?」を見る前に「誰と、何の契約を結ぶのか?」を確認する。

これだけでも、かなりトラブルを避けやすくなります。

月額3万円でも5年間なら180万円

月額契約で最初にやってほしいのが、総支払額の計算です。

たとえば月額3万円なら、

  • 1年間:36万円
  • 3年間:108万円
  • 5年間:180万円

です。

月額4万円を5年間なら240万円。

月額5万円なら300万円になります。

「月々3万円」と聞くとそれほど高額に感じなくても、長期契約にするとかなり大きな金額になります。

もちろん、180万円だから高いとは限りません。

制作だけでなく、

  • 更新作業
  • SEO
  • 広告運用
  • 写真撮影
  • 原稿制作
  • アクセス解析
  • 改善提案

まで5年間しっかり対応してくれるなら、内容によっては妥当な場合もあります。

問題なのは、180万円払うことではなく、180万円で何をしてもらえるのかわからないことです。

リース契約で特に確認したい5つのポイント

1.途中で解約できるのか

まず確認したいのが中途解約です。

一般的なファイナンス・リースは、利用者が自由に途中解約することを前提とした契約ではありません。

「ホームページが気に入らないから来月やめます」という感覚で解約できるとは限りません。

途中で事業をやめた。

ホームページを作り直したくなった。

制作会社の対応に不満がある。

こうした場合でも支払いが残る可能性があります。

契約書には、

  • 契約期間
  • 中途解約の可否
  • 解約時の残額
  • 違約金

がどう書かれているか必ず確認しましょう。

2.誰と契約しているのか

ホームページを作る会社と、お金を支払う相手が同じとは限りません。

たとえば、

  • ホームページ制作会社
  • 営業会社
  • リース会社

という複数の会社が関係しているケースがあります。

ここが曖昧なまま契約すると、トラブルが起きたときに、

「制作については制作会社へ」

「契約についてはリース会社へ」

となり、話が複雑になることがあります。

制作を依頼している会社と、契約書上の相手を確認する。

これはかなり重要です。

3.契約終了後にホームページはどうなるのか

5年間支払い終えたら、そのホームページはどうなるのでしょうか。

ここも必ず聞いておきたいところです。

  • そのまま使える
  • 再契約が必要
  • システム利用料だけ残る
  • 別サーバーへ移行できる
  • 契約終了と同時に使えなくなる

契約によって条件は違います。

5年間で180万円を支払ったとしても、契約終了後にサイトを自由に持ち出せないのであれば、その条件まで含めて価格を判断する必要があります。

4.ドメインは誰の名義なのか

個人的にはここをかなり重要視しています。

ドメインとは、

example.com

のようなホームページの住所です。

長年利用したドメインには、会社の信用、検索評価、メールアドレスなどが積み重なっていきます。

ホームページ制作会社との契約を終了したからといって、簡単に別のドメインへ変更すればいいものではありません。

そのため一般的な企業サイトであれば、ドメインは依頼者自身の名義・アカウントで管理することをおすすめします。

最低でも契約前に、

  • ドメインの契約者は誰か
  • 契約終了時に移管できるか
  • 移管費用はいくらか

を確認しておきましょう。

5.サーバーやサイトデータを移行できるのか

ホームページ制作会社を変更するときに問題になりやすいのが、データの移行です。

通常のWordPressサイトなどであれば、データとサーバー環境が確保できれば他社へ移行できることがあります。

一方、制作会社独自のCMSやシステムで作られている場合、そのまま他社へ持っていけない場合があります。

これはリース契約に限った話ではありません。

月額制ホームページや独自CMSでも同じです。

だから契約前に、

「将来ほかの制作会社へ変更するとき、このサイトを持っていけますか?」

と聞いておくといいでしょう。

「5年契約だから悪い」わけではない

ここまで読むと、長期契約自体が悪いように感じるかもしれません。

そういう意味ではありません。

長期契約には、制作会社側にも利用者側にもメリットがあります。

毎月一定額で、

  • 保守
  • 更新
  • 改善
  • 相談
  • アクセス解析

まで継続して対応してもらえるのであれば、WEB担当者を一人雇うより安い場合もあります。

WEBサイトは作って終わりではありません。

公開後も改善や更新を続けることを考えれば、月額契約という仕組みそのものには合理性があります。

問題は、

長期契約なのに、毎月何をしてもらえるのかわからない状態。

です。

「初期費用0円」だけで判断しない

初期費用0円という言葉は魅力的です。

ただ、事業者が無料でホームページを作ってくれるわけではありません。

当然、どこかで制作費や利益を回収する仕組みがあります。

月額1万円×5年なのか。

月額3万円×5年なのか。

月額とは別に更新費が必要なのか。

契約終了後も支払いが続くのか。

見るべきなのは「今日いくら払うか」ではなく「契約全体でいくら払うか」です。

個人事業主や法人は「クーリング・オフできる」と思わない方がいい

営業電話や訪問営業で契約した場合、

「あとで嫌になったらクーリング・オフすればいい」

と思っている人もいるかもしれません。

しかし、事業として締結する契約では、一般消費者向けの契約と同じ保護がそのまま適用されるとは限りません。

法人だけでなく、個人事業主が事業用ホームページとして契約するケースでも、一般消費者と同じ感覚で考えない方が安全です。

だからこそ、

契約する前に契約書を読む。

当たり前ですが、これが一番重要です。

こんな営業をされたら一度持ち帰る

個人的には、次のような提案を受けた場合、その場では契約せず一度持ち帰ることをおすすめします。

  • 今日契約すれば安くなる
  • 初期費用0円だけを強くアピールする
  • 月額料金は説明するが総額を言わない
  • 契約期間をはっきり説明しない
  • 途中解約について説明しない
  • ドメインの所有者を説明できない
  • 契約終了後のサイトの扱いが曖昧
  • リース会社との契約であることがわかりにくい

まともなサービスなら、契約内容を確認されたから困るということはないはずです。

むしろ高額・長期の契約ほど、依頼者が理解できるまで説明するのが普通だと思います。

ホームページ契約前に聞いておく10の質問

月額型・リース型のホームページを検討しているなら、最低限これだけ聞いてみてください。

  1. 契約期間は何年間ですか?
  2. 契約期間中の総支払額はいくらですか?
  3. 中途解約できますか?
  4. 解約した場合、残額はいくら必要ですか?
  5. 毎月の料金には何が含まれますか?
  6. 契約終了後もホームページを使えますか?
  7. ホームページのデータを他社へ移行できますか?
  8. ドメインは誰の名義になりますか?
  9. サーバーは誰が契約していますか?
  10. 制作会社が廃業した場合はどうなりますか?

この10個に明確に答えてもらえれば、かなり判断しやすくなります。

買い切りと月額制、どちらがいい?

これは目的次第です。

買い切り型が向いているケース

  • 初期費用を払える
  • 自社資産としてサイトを管理したい
  • 制作会社を将来変更できるようにしたい
  • 更新頻度がそれほど高くない

月額型が向いているケース

  • 初期費用を抑えたい
  • 更新や保守も任せたい
  • WEB担当者がいない
  • 毎月定額で予算管理したい

どちらにもメリットがあります。

だから「買い切りが正解」「月額制はダメ」という話ではありません。

契約の中身が目的に合っているか。

そこを見ればいいと思います。

ホームページは「契約終了後」を考えてから契約する

ホームページ制作を依頼するとき、多くの人は完成したときのことを考えます。

でも、実は契約前に考えておいた方がいいのは、

「この制作会社との契約が終わったらどうなるか」

です。

制作会社を変える可能性もあります。

会社がなくなる可能性もあります。

担当者が変わることもあります。

10年後まで同じ会社に依頼し続ける保証はありません。

だから私は、一般的な企業サイトであれば、少なくともドメインなど事業上重要なものは依頼者側で管理できる状態にしておく方がいいと考えています。

まとめ|月額料金ではなく「契約全体」を見る

ホームページのリース契約や月額契約を検討するとき、一番危険なのは、

「月々○万円なら安い」

と月額だけで判断することです。

確認するべきなのは、

  • 総支払額
  • 契約期間
  • 途中解約
  • 毎月のサービス内容
  • 契約終了後のホームページ
  • ドメイン
  • サーバー
  • サイトデータ

です。

月額制であっても、内容が明確で、自社の目的に合っているなら便利なサービスです。

逆に、安く見えても5年間自由に動けず、契約終了後に何も残らないのであれば、本当に得なのかを考える必要があります。

ホームページは「いくらで作れるか」だけではなく、「誰が管理し、契約終了後に何が残るか」まで確認してから契約する。

これだけでも、ホームページ制作での失敗はかなり減らせると思います。

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