WordPressの管理画面やレンタルサーバーを見て、
「PHPを更新してください」
と表示されている。
でも、
PHP 8.3。
PHP 8.4。
PHP 8.5。
いくつも選択肢があって、
「結局どれにすればいいの?」
となる人も多いと思います。
さらに怖いのが、PHPを変更してWordPressが動かなくなることです。
2026年9月現在、WordPress 7.1はPHP 7.4〜8.5に対応しています。ただし「WordPressが動くPHP」と「今使うべきPHP」は同じではありません。
古いPHPの中には、PHP本体のセキュリティサポートがすでに終了しているものがあります。
今回は、WordPressサイトではPHPを何にすればいいのか、古いPHPを使い続けると何が問題なのか、そして安全にPHPを更新するにはどうすればいいのかを整理します。
- そもそもPHPって何?
- 2026年現在、WordPressが推奨しているPHPは?
- じゃあPHP 8.3・8.4・8.5のどれがいい?
- PHP 8.3はもうダメ?
- PHP 8.4は2028年末までセキュリティサポート
- PHP 8.5は使ってもいい?
- WordPress本体が対応していてもプラグインが対応しているとは限らない
- 特に古いサイトは注意
- PHPを上げたら画面が真っ白になることもある
- PHP 8.2を使っているならそろそろ確認
- PHP 8.1以前はどうなの?
- WordPress 7.1の最低PHPは7.4
- 「動いているからPHPは古いままでいい」は危ない
- PHPを更新するメリットはセキュリティだけではない
- PHPはWordPressだけ更新しても変わらない
- だからPHP変更はWordPress更新より少し怖い
- PHP更新前にやること
- まずバックアップ
- WordPress・テーマ・プラグインも先に確認
- 理想はテスト環境で確認する
- PHP変更後に確認する場所
- ECサイトならさらに確認が必要
- お問い合わせフォームも忘れやすい
- エラーが出たらPHPを戻せばいい?
- 「PHPを上げたら壊れたから古いまま」は解決ではない
- 古いサイトほど更新費用が高くなる理由
- WordPressの保守って何をしているの?
- PHP 8.2なら2026年中に移行計画を
- PHP 7.4・8.0・8.1なら優先度は高め
- PHP 8.3なら慌てなくてもいい
- PHP 8.4なら当面そのままでいい
- PHP 8.5は新規サイトなら候補
- 2026年9月時点のおすすめをまとめると
- PHPの確認方法
- まとめ|「最新にする」より「安全に更新し続けられる状態」にする
- 参考:公式情報
そもそもPHPって何?
PHPは、WordPressを動かしているプログラミング言語です。
普段WordPressを使っていて、PHPを直接触ることはほとんどないかもしれません。
しかし、
- WordPress本体
- テーマ
- プラグイン
- お問い合わせフォーム
- 管理画面
など、WordPressの多くの処理がPHPによって動いています。
つまり、WordPress本体だけ最新でもPHPが何年も古いまま、という状態はあまり良くありません。
2026年現在、WordPressが推奨しているPHPは?
WordPress.orgの公式Requirementsでは、2026年9月現在、
PHP 8.3以上
が推奨されています。
一方、WordPress Hosting Teamのサーバー環境向け資料では、本番環境についてPHP 8.4以降を推奨しています。
少しややこしく見えますが、これは矛盾というより、一般ユーザー向けの最低推奨ラインと、より新しいサーバー環境を運用する側の推奨ラインの違いと考えると分かりやすいです。
じゃあPHP 8.3・8.4・8.5のどれがいい?
2026年9月時点で、新しくPHPバージョンを選ぶなら、個人的にはまずPHP 8.4を候補にします。
理由は、
- WordPress 7.1が正式に対応している
- PHP本体がまだアクティブサポート期間
- PHP 8.3よりサポート期間が長い
- PHP 8.5ほど新しすぎない
というバランスです。
迷ったらPHP 8.4。ただし、テーマ・プラグイン・独自プログラムの対応確認をしてから変更する。
これが2026年9月時点では現実的だと思います。
PHP 8.3はもうダメ?
いいえ。
PHP 8.3もWordPressの公式推奨条件を満たしています。
WordPress 7.1でも正式に対応しています。
ただしPHP 8.3は、PHP本体ではすでに通常のアクティブサポート期間を終え、現在はセキュリティサポート期間です。
PHP 8.3のセキュリティサポート終了予定日は、
2027年12月31日
です。
今PHP 8.3で正常に動いているサイトを、今日すぐ8.4へ変更しなければ危険という話ではありません。
ただ、新しく変更するならサポート期間の長い8.4も候補に入れた方がいいでしょう。
PHP 8.4は2028年末までセキュリティサポート
PHP公式によると、PHP 8.4は、
- アクティブサポート:2026年12月31日まで
- セキュリティサポート:2028年12月31日まで
となっています。
2026年9月現在では、まだアクティブサポート期間です。
WordPress側でもPHP 8.4は正式対応しています。
PHP 8.5は使ってもいい?
PHP 8.5もWordPress 7.1では正式に対応しています。
PHP公式では、
- アクティブサポート:2027年12月31日まで
- セキュリティサポート:2029年12月31日まで
の予定です。
サポート期間だけを見れば最も長いです。
では8.5にすれば一番いいのか。
ここは少し慎重に考えます。
WordPress本体が対応していてもプラグインが対応しているとは限らない
WordPressは、WordPress本体だけで動いているわけではありません。
実際のサイトには、
- テーマ
- プラグイン
- 独自PHP
- 古いライブラリ
- 外部システムとの連携
などが入っています。
WordPress本体がPHP 8.5へ対応していても、古いプラグインや独自コードがPHP 8.5で正常に動くとは限りません。
「WordPressがPHP 8.5対応=自分のサイトもPHP 8.5へ変更して絶対大丈夫」ではありません。
特に古いサイトは注意
5年前。
8年前。
10年前。
に制作され、その後ほとんどメンテナンスされていないWordPressサイト。
こういうサイトは特に注意が必要です。
古いテーマ。
更新停止したプラグイン。
昔書かれた独自PHP。
こうしたコードが新しいPHPではエラーになることがあります。
PHPを上げたら画面が真っ白になることもある
PHPのバージョンを変更した直後に、
サイトが真っ白。
500エラー。
管理画面へ入れない。
特定ページだけエラー。
お問い合わせフォームが動かない。
ということもあります。
原因はWordPress本体とは限りません。
テーマやプラグイン、独自コードが新しいPHPでエラーを起こしている可能性があります。
PHP 8.2を使っているならそろそろ確認
2026年9月現在、PHP 8.2はまだセキュリティサポート期間です。
ただし、終了日は、
2026年12月31日。
あと約3か月です。
PHP 8.2を使っているWordPressサイトなら、今すぐ危険という状態ではありません。
しかし、年末までに8.3以降への移行を検討した方がいいタイミングです。
PHP 8.2は2026年12月31日でPHP公式のセキュリティサポートが終了します。
PHP 8.1以前はどうなの?
PHP 8.1以前は、PHP公式ではすでにサポートが終了しています。
ここがWordPressを分かりにくくしているところです。
WordPress 7.1は後方互換性のため、PHP 7.4、8.0、8.1でも動作します。
でもPHPそのものはEOLです。
つまり、
「WordPressで動く」と「PHPとして安全にサポートされている」は別の話。
です。
WordPress 7.1の最低PHPは7.4
WordPress 7.0から、PHP 7.2と7.3のサポートが終了しました。
現在のWordPress 7.1では、最低PHPバージョンは7.4です。
PHP 7.3以下の環境では、WordPress 7.1へ更新できません。
ただしPHP 7.4もPHP本体では2022年にサポート終了しています。
WordPressが7.4を最低ラインとして残しているのは、古いサイトとの後方互換性を維持するためです。
「動いているからPHPは古いままでいい」は危ない
WEBサイトでは、
「今普通に表示されているから問題ない」
という判断をしがちです。
でもソフトウェアのサポート終了は、サイトが突然表示されなくなるという意味ではありません。
サポートが終了したPHPでも、今日も明日も普通に動くことがあります。
問題は、脆弱性が見つかったときです。
公式サポートが終了していれば、新しいセキュリティ修正が提供されません。
PHPを更新するメリットはセキュリティだけではない
PHPの更新というとセキュリティ対策のイメージが強いですが、それだけではありません。
新しいPHPでは、
- 処理性能の改善
- メモリ効率の改善
- 新しいWordPress・プラグインとの互換性
- 新しいPHP機能への対応
なども進んでいます。
ただし、サイトの表示速度が必ず何秒速くなる、と一律には言えません。
サイト構成やサーバー環境によって効果は異なります。
PHPはWordPressだけ更新しても変わらない
WordPress管理画面の、
「今すぐ更新」
を押してもPHPは更新されません。
PHPは基本的にレンタルサーバー側の設定です。
Xserver。
さくらのレンタルサーバ。
ConoHa WING。
その他のレンタルサーバー。
それぞれのサーバー管理画面でPHPバージョンを変更します。
だからPHP変更はWordPress更新より少し怖い
WordPress本体なら、WordPressの管理画面から更新できます。
PHPはサーバー側を変更します。
変更した瞬間、そのサーバー上で動いているPHPプログラムに影響します。
複数サイトを同じ環境で運用している場合は、PHPの適用範囲も確認しておく必要があります。
PHP更新前にやること
PHPをいきなり変更するのはおすすめしません。
最低限、次を確認します。
- WordPress本体のバージョン
- 使用中テーマの更新状況
- プラグインの更新状況
- PHP対応状況
- サイト全体のバックアップ
- 元のPHPバージョンへ戻せるか
まずバックアップ
これは一番重要です。
PHP変更前には、
- WordPressファイル
- データベース
の両方をバックアップします。
レンタルサーバーの自動バックアップがある場合もありますが、変更前の状態へ確実に戻せるか確認しておきます。
「何か起きたら考える」ではなく、「何か起きても戻せる状態にしてから変更する」が基本です。
WordPress・テーマ・プラグインも先に確認
PHPだけ最新にして、WordPress本体やプラグインが何年も古い。
これはトラブルが起きやすい組み合わせです。
ただし、ここでも全部を一気に本番環境で更新するのは怖いところです。
古いサイトほど、
WordPress。
プラグイン。
テーマ。
PHP。
それぞれの互換性を確認しながら進めた方が安全です。
理想はテスト環境で確認する
会社サイトやECサイトなど、止まると困るサイトならテスト環境を用意します。
本番サイトを複製。
テスト環境でPHPを変更。
WordPressを更新。
プラグインを更新。
サイトを確認。
問題なければ本番環境へ反映。
という流れです。
PHP変更後に確認する場所
PHPを変更してトップページが表示された。
それだけで終わらせない方がいいです。
最低限、
- トップページ
- 下層ページ
- ブログ・お知らせ
- お問い合わせフォーム
- 検索機能
- WordPress管理画面
- 画像アップロード
- ログイン・ログアウト
などを確認します。
ECサイトならさらに確認が必要
WooCommerceなどを使っているなら、
- 商品ページ
- カート
- チェックアウト
- 決済
- 会員ログイン
- 注文メール
なども確認します。
「ページは見えるけど購入できない」では困ります。
お問い合わせフォームも忘れやすい
PHP変更後に意外と見落としやすいのがお問い合わせフォームです。
画面上は正常に見えても、
送信できない。
エラーになる。
自動返信メールが届かない。
という可能性があります。
実際にテスト送信までして確認します。
エラーが出たらPHPを戻せばいい?
多くのレンタルサーバーでは、PHPバージョンを以前のものへ戻せます。
変更直後に重大なエラーが出た場合は、まず元のPHPへ戻してサイトを復旧する方法があります。
その上で、
- どのプラグインが原因か
- テーマなのか
- 独自PHPなのか
を調べます。
ただしサーバーによってPHPの変更方法や反映時間、戻せるバージョンは異なります。
「PHPを上げたら壊れたから古いまま」は解決ではない
PHP 8.4へ変更した。
サイトが壊れた。
PHP 7.4へ戻した。
サイトが直った。
これで一旦復旧はできます。
でも問題そのものは残っています。
新しいPHPで動かない原因を修正しない限り、古い環境へ依存し続けることになります。
更新停止したプラグインなら代替を探す。
古いテーマなら修正する。
独自コードなら書き換える。
という対応が必要になります。
古いサイトほど更新費用が高くなる理由
WordPressの保守を何年もしていないサイトでは、
WordPress。
PHP。
テーマ。
プラグイン。
全部が古くなっていることがあります。
この状態から一気に最新版へ持っていこうとすると、不具合調査や修正が必要になります。
だから「何年も放置してから一度だけ更新」より、定期的に確認した方が結果的に作業は小さくなりやすいです。
WordPressの保守って何をしているの?
WEB制作会社へ保守費用を払っていると、
「サイトは何も変わっていないのに何をしているの?」
と思うかもしれません。
保守内容は会社によって違いますが、
- WordPress本体の確認
- プラグインの確認
- PHPバージョンの確認
- バックアップ
- 更新後の動作確認
- 不具合発生時の復旧
なども保守作業です。
見た目を変更することだけがWEBサイトの管理ではありません。
PHP 8.2なら2026年中に移行計画を
現在PHP 8.2なら、2026年12月31日のセキュリティサポート終了までまだ少し時間があります。
焦って今日変更する必要はありません。
ただし、
バックアップ。
テーマ確認。
プラグイン確認。
テスト環境。
不具合修正。
まで考えると、年末ギリギリまで放置する必要もありません。
PHP 7.4・8.0・8.1なら優先度は高め
PHP 7.4、8.0、8.1はPHP公式ではすでにEOLです。
WordPressが動いているからといって、積極的に使い続ける理由はありません。
ただし、古いサイトでいきなり8.4へ変更すると壊れる可能性があります。
まずバックアップと互換性確認。
必要なら制作会社やサーバー会社へ相談します。
PHP 8.3なら慌てなくてもいい
PHP 8.3は2027年12月31日までセキュリティサポート予定です。
現在正常に運用できているなら、すぐ変更しなければならない状況ではありません。
次回のWordPressやサーバーメンテナンス時に8.4への移行を検討するくらいでもいいでしょう。
PHP 8.4なら当面そのままでいい
2026年9月時点では、PHP 8.4はかなりバランスの良い選択肢です。
WordPress 7.1へ正式対応。
PHP本体もアクティブサポート中。
セキュリティサポートは2028年末まで予定されています。
テーマ・プラグインも正常に動いているなら、無理に8.5へ上げる必要はありません。
PHP 8.5は新規サイトなら候補
新しくWordPressサイトを構築する場合や、使用するテーマ・プラグインの対応確認が取れているならPHP 8.5も候補です。
サポート期間は最も長くなります。
ただ、既存サイトの場合は「一番新しいから」という理由だけで選ばず、サイト全体の互換性を確認して決めた方が安全です。
2026年9月時点のおすすめをまとめると
| 現在のPHP | 判断 |
|---|---|
| 7.4 / 8.0 / 8.1 | 移行を優先して検討 |
| 8.2 | 2026年末までに移行計画 |
| 8.3 | 急ぐ必要はないが8.4を検討 |
| 8.4 | 当面そのままでOK |
| 8.5 | 互換性確認済みなら利用可能 |
あくまでWordPress本体だけではなく、テーマ・プラグイン・独自コードまで含めて正常に動くことが前提です。
PHPの確認方法
WordPressでは、
管理画面 → ツール → サイトヘルス → 情報 → サーバー
からPHPバージョンを確認できます。
レンタルサーバーの管理画面でも確認できます。
自分のサイトが何を使っているか分からない人は、一度確認してみてください。
まとめ|「最新にする」より「安全に更新し続けられる状態」にする
2026年9月現在、WordPress公式はPHP 8.3以上を推奨しています。
WordPress 7.1はPHP 7.4〜8.5へ正式対応しています。
ただしPHP本体のサポート状況を見ると、
- PHP 7.4・8.0・8.1:EOL
- PHP 8.2:2026年12月31日にセキュリティサポート終了
- PHP 8.3:2027年12月31日まで
- PHP 8.4:2028年12月31日まで
- PHP 8.5:2029年12月31日まで
となっています。
2026年9月時点で迷うならPHP 8.4を一つの基準に。ただし本番サイトでいきなり変更せず、バックアップと互換性確認をしてから更新する。
PHPは新しければ新しいほど無条件でいい、というものでもありません。
WordPress本体。
テーマ。
プラグイン。
独自コード。
これらがセットで正常に動く必要があります。
一方で、
「今動いているから」
という理由だけでEOLになったPHPを何年も使い続けるのもおすすめできません。
WEBサイトは作って終わりではなく、OSやスマホと同じように、その後もソフトウェア環境が変わっていきます。
大切なのは、毎回最新版へ飛びつくことではありません。
バックアップを取り、互換性を確認しながら、安全なバージョンへ定期的に更新できる状態を維持すること。
WordPressを長く運用するなら、PHPも含めて管理しておきたいところです。


